しんでん東耳鼻咽喉科
電話: 022-782-3387
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 当院は仙台市宮城野区に位置する耳鼻咽喉科医院です。1月上旬に開院したばかりですが、滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)の患者さんもおおぜい来院されています。今回は滲出性中耳炎について解説いたします。

病態と原因
 耳と鼻をつなぐ管(耳管)の通りが悪くなると、中耳腔の圧が低くなり、鼓膜が内側に引っ込んでいきます。この状態が長く続くと、中耳腔に液体(滲出液)が貯留してきます。
 様々な原因が想定されていますが、未だその全貌が解明されてはおりません。カゼをひいたり、急性中耳炎が完全に治らなかったり、慢性副鼻腔炎があったりすると滲出性中耳炎になりやすい傾向にあります。また、稀に、鼻の奥に腫瘍があり、それが原因となることもあるので注意が必要です。

症状
 自分の声が響いて、耳がつまった感じがして、少し聞こえが悪い状況です。(ちょうど高い山から車で急に降りてきた時に同じような症状が起きることがありますね。)。感染を伴わない限り通常は痛みや発熱などは伴わないので、気づかれにくい傾向にあります。 

診断
 聴力検査、ティンパノグラムなどにより診断を行いますが、鼓膜の観察が診断上、とても重要です。当院では、内視鏡を用いて鼓膜の写真を撮影し、実際に患者さんにお見せして、理解を深めながら診療を進めていきます。

治療
 通常は耳管通気という方法で、中耳腔に空気を送って、滲出液を出す処置を行います。また、副鼻腔炎がある場合は、その治療が必要となります。内服薬投与やネブライザーなどの治療も行います。
 なかなか改善しない場合は、鼓膜切開を行って、中耳腔にたまった滲出液を除去します(外来で出来ます)。更に難治の場合は、鼓膜切開の後に、チューブを留置することもあります。

 一般的には、中耳炎が治れば聴力は正常化することが多いので、頑張って治療していきましょう。ただし、改善していくまで少し時間がかかるので、じっくり治療していくことが大事ですね。

     しんでん東耳鼻咽喉科@仙台市宮城野区新田東2丁目10−5

 
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