今回は、急性中耳炎(acute otitis media)についてです。急に耳が痛くなる、発熱する、耳漏が出るなどの諸症状が出た場合、急性中耳炎の可能性があります。ただ、小さな子供さんの場合、耳が痛くても自分からうまく意思表示できない事もありますので、いろいろ治療を受けても熱が下がらない子供さんの中には、結局は急性中耳炎が原因だったということも時折経験します。
急性中耳炎は、耳鼻科医の診察を受けていただければ、即座に診断が確定します。ただし、時に重篤な髄膜炎や内耳炎を併発したり、急性乳様突起炎(acute mastoiditis)に至ることもあるので充分な注意が必要です。
通常は抗生剤の適正かつ充分な投与で改善することが多いのですが、炎症が高度で発熱や疼痛が強い場合は、髄膜炎、内耳炎などの重篤な合併症を回避するために、鼓膜切開が必要となることもあります。当院では、ご本人およびご家族の皆さんに病状を詳しくご説明した上で、充分話し合って治療方針を決定しておりますのでご安心下さい。
急性中耳炎は非常に多い疾患ですが、治療が不十分ですとその後に難治性の滲出性中耳炎に移行したり、難聴が残ったりすることもありますので、痛みが無くなった後でも、耳鼻医による診察をきちんと受けていただくことが大切です。
しんでん東耳鼻咽喉科では日本耳鼻咽喉科学会専門医として、急性中耳炎の患者さんを全面的にサポートさせていただいております。
しんでん東耳鼻咽喉科@仙台市宮城野区 JR仙石線小鶴新田駅前
Trackback(0)
この記事へのトラックバックURL
ボットからトラックバックURLを保護しています